Reports レポート

ニフティクリエイティブデザイン部の部員が参加した、「セミナー」や「展示会」のレポートです。

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担当- 赤池 智美

日付- 2012年06月09日

【ぴよぴよ通信第3回】TDC2012に行って来た

ぴよぴよ通信
ひよこデザイナー2人が日々勉強しているデザインのこと、展示のレポートなどをお届けするレポートです。


先日、gggで開催されたTDC2012展に行ってきました!
今回はそのレポートをお届けします。

目次
■TDC展概要
■全体を通して感じたこと
■気になった作品 「björk : Biophilia」


■TDC展概要

東京TDC賞は、毎年開催される文字や言葉による視覚表現の追求を目的に活動する
東京タイプディレクターズクラブが主催のタイプデザインのコンペディションです。

デザインのトレンドをつかめるこの展示は毎年注目を浴びています。

今年の受賞一覧はこちら

会場は会期最後の週末ということもあって、たくさんの人で溢れかえっていました。
年代は男女比率は同じくらいで若い人が多かったです。大体私と同い年かちょっと上かなあというくらい。


■全体を通して感じたこと

TDC展は今までに何回か見に来たことがあるのですが、
今回は私にとって今までと見え方が全然違いました。

デザインを勉強し始めて3年目。
やっと、おお!すごい!なるほど!と意味を理解して楽しむことができたような気がします。
実務で勉強することもたくさんあったのですが、デザインに関する本を読んでその特質、機能を理解しようと
取り組み始めた今、とても意味がある展示になりました。

具体的にどういうことか、と言うと
多くの受賞作品やノミネートされた作品を見てまず感じたのは、
「なんのためのデザインか」とはっきりわかる作品はとても魅力的だな、ということでした。

タイポグラフィなら、やはり文字の特性と自体にあった表現ができてること。
→Martin Borst(ドイツ) タイプデザイン「Mondra」
(このフォント、なんとPHPで計算して書き出しているらしいですよ!!)

装丁は本の中身をストレートに、より強く見せているもの。
→祖父江 慎+吉岡秀典 ブックデザイン「きのこ文学名作選」(CL. 港の人)
(こんなぐちゃぐちゃなのになんでこんなきちんと見られてかっこいいのだろう…本当にすごい。)

などなど。
なので、どうしても普段生活する上で触れやすいデザイン物(文字や展覧会ポスター、CDジャケットなど)や
日本語で説明してあるものばかり目が行きやすくなってしまいました。
海外のデザイン物は、見た目がきれい斬新なのに、なんの生成物なのかわからずはがゆい思いをしたりしました。

そんな過程を経て、やはりデザインとはものの本質をしっかりとらえ機能するものでないと始まらないのかな、と感じました。
ひとまずデザインスターターの私はこれだけは感じることができました。
でも、きっとデザインの魅力とその意味はこれからな気もします…


■気になった作品 「björk : Biophilia」

さて、そのなかでも特に私が気になった作品をひとつ紹介したいと思います。

TDC賞を受賞した
M/M(Paris)(フランス)
CDジャケット、ブック、アプリケ「björk : Biophilia」(CL. björk)

言わずと知れた歌手・ビョークのひとつのアルバムに対するさまざまなプロダクトに対する受賞です。
TDCの受賞ニュースが流れたとき、プロモーションビデオやCDジャケットのデザインに対して評価があったのかと思っていました。

しかし、そうではなく、この「バイオフィリア」はひとつの
マルチ・メディア・プロジェクトで、スタジオ・アルバム、アプリ、新しいウェブサイト、
そしてカスタム・メイドされた楽器、ライヴ、教育的なワークショップなどから構成されており、
このプロジェクトのアートディレクションに対する受賞でした。

サイトでその世界のひとつが楽しめます。
http://bjork.com/
(なんとHTML5!)

会場に無造作におかれたiPad、あんまりみんな触っていなかったのですが
このバイオフィリアのアプリがダウンロードされていました。

まずメニュー画面が360°の星座図(サイトと一緒ですね)
その星座ひとつひとつが曲になっていて、タッチするとその曲のコンテンツがぐいっとズームで立ち上がります。
コンテンツ内容は曲の内容に合わせたゲームや、曲のイメージ映像だったり。
そのコンテンツひとつひとつのボリュームや世界観が非常に作りこまれていて、一貫性があり
しばらくiPad相手にビョークの世界に入り込んでしまいました。

アルバムひとつに対して、ひとつの世界まで作ってしまったこのプロジェクト。
「音」というひとつの表現から、ビョークのイメージを構築していくのに
マルチメディアでこの世界観を展開していったことに、次世代のデザインの可能性を強く感じました。

 

以上今年のTDC賞の展示の感想です。

来年はもっと違う意見を持つことになるのでしょうか?!
またいっぱい勉強してこの展示にやってきたいなと思いました。