Reports レポート

ニフティクリエイティブデザイン部の部員が参加した、「セミナー」や「展示会」のレポートです。

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担当- 鈴木 里奈

日付- 2012年08月09日

【ぴよぴよ通信第13回】 「日本民藝館」に行ってきた

ぴよぴよ通信
ひよこデザイナー2人が日々勉強しているデザインのこと、展示のレポートなどをお届けするレポートです。


今回は、6月24日に行ってきた「日本民芸館」についてのレポートです!

【目次】
■日本民藝館紹介
■バーナード・リーチ展
■生活の中の美


■日本民藝館概要紹介

日本民藝館は、「民藝」という新しい美の概念の普及と、「美の生活化」を目指す民藝運動の本拠として、
1926年に思想家の柳宗悦(やなぎ むねよし)(1889~1961)らにより企画され、1936年に開設されました。

そもそも「日本民藝館」の「民藝」とは何でしょうか?
辞書で調べてみると次のように書いてあります。

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一般の人々が日常生活に使う実用的な工芸品。
衣服・食器・家具などの類。民衆的工芸。柳宗悦による造語。
(三省堂提供「大辞林 第二版」より)

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このように民藝館では、和風意匠を基調としながらも随所に洋風を取りれた建物の中、
素朴な食器や日常使いの家具などの「日常に使うもの」が展示されていました。


■バーナード・リーチ展

現在、特別展として「バーナード・リーチ展」が開かれています。

バーナード・リーチは、英国セント・アイヴスを拠点に作陶を続け、
15回に及ぶ来日や創作活動などにより「東と西の架け橋」を目指した作家です。

民藝館の創設者・柳宗悦とは陶磁器への関心などを通して、
芸術に関する思想的な影響や刺激を与えあい、生涯の友として親交を結びました。

バーナード・リーチ作品の特徴の一つとしては、「陶画」が上げられます。
主なモチーフは、小動物や景色など、よくある陶磁器ではあるのですが…
なんだか不思議と見入ってしまいます。

それは決して奇をてらったようなものではなく、
かといっていわゆる有名な西洋絵画のように書き込みが密なわけでもありません。
優しく素朴な表情をしているはずなのに、どこか強い芯が通っているような感覚です。

バーナード・リーチに関する書籍にも次のような文章がありました。

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自らを露わにするというよりは、見るものをひそかに誘う趣きがある。
言葉を換えれば、見る人を詩の人にする。
こういう力こそ、『絵が持つ性徳』だと云えないであろうか。
(リーチの位置 柳宗悦 バーナードリーチ作品集)

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派手に流れず、粗放に陥らず、味を巧まず藝術ぶらず、
おのずから滲み出る趣味の正しさ良さが、
礼節と中庸の徳を感じさせます。
(民藝 バーナードリーチの人と仕事 水尾比呂志 2006年10月号)
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私自身の目指す製作物も、「刺激的」「個性的」という部分よりは
「なんだか心地よい」という方向性に伸ばして生きたいと思うところがあり
バーナード・リーチの作品の魅力はとても羨ましく、憧れの作家の一人となりました。


■生活の中の美

私個人の話にはなりますが、ここ最近は「生活の中の美」という感覚に非常に関心を持っています。

ぴよぴよ通信第11回で書いた「スマイルズ」の企業理念である「生活価値の拡充」や、
今回の民藝館の「日用品の中の美」といったものに触れる中で考えさせられたのですが、
「生活の中の美」とう概念は、私たちの生活をものすごく豊かにしてくれる力を秘めている気がしてならないのです。

普段の生活の一部である身だしなみ、洋服、食べ物、食器、インテリア、空間…
といったごく日常の生活の中に美を見出せたら、あるいは美を意識的に反映できるのであれば、
24時間毎日がハッピー&心地よい刺激の中で過ごせるように思います。

そして生活の中の美を読み取る感覚こそが、デザイン全体の感じる力を養うのではないかとも考えます。

だから私は、サイトや印刷物をデザインするだけのデザイナーではなく、
自分自身の生活もデザインできるような、もっと広義の意味でのデザイナーになりたいと強く願います。

なんて偉そうに言っても…
今はまだ、サイトも印刷物もデザインできていないのですが…。
もっと先の自分のデザイナー像としての私の大切な夢です!

みなさんも、お時間があったらぜひ「民藝館」に行ってみてください!

今の私たちの仕事とは、また少し違う世界のデザインに触れることで、
何か新しい発見がある場所のように感じます。