Reports レポート

ニフティクリエイティブデザイン部の部員が参加した、「セミナー」や「展示会」のレポートです。

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担当- 大川 雄生

日付- 2012年11月09日

エスパス ルイ・ヴィトン東京に行ってきました

はじめに

クリエイティブデザイン部でOJT中の大川です。
これまでの人生でアートとふれあったことがない私が、
OJTのフィールドワークとして、エスパス ルイ・ヴィトン東京にて、
初めて「インスタレーション」を体験してきた時のレポートです。

エスパス ルイ・ヴィトン東京の概要

ルイ・ヴィトン表参道ビルの7階にエスパス ルイ・ヴィトン東京があります。

ガラス張りの空間で、定期的に世界中のアーティストによる展示が開催されています。

エスパス ルイ・ヴィトン東京では現在、ブラジル人アーティストのエルネスト・ネトと、彼の弟子であるエヴァンドロ・マシャードによる「Madness is part of Life(狂気は生の一部)」と題された展示が開催されています。

なお、エスパス ルイ・ヴィトン東京のホームページにて、作品紹介や作成途中の様子を見ることができます。

Madness is part of Life 狂気は生の一部 作品の様子

会場にある作品は、プラスチックボールを暖色系の紐で包んだかたまりで構成されています。天井から吊り下げられているもの、塔のような形で上にのびているように見えるもの、壁にくっついているもの、ただ床に置かれているもの・・・かたまりがいろんな状態で存在していました。
中でも目を引くのが、天井から吊り下げられている大きな作品「A vida é um corpo do qual fazemos parte(われわれは生という体の一部)」です。卵子と精子をイメージして、奥側の居住部分と、入り口から居住部分まで続く通路に分かれた形をしています。また、実際に見るだけでなく、作品の中を歩いたり座ったりすることもできます。作品にふれることで、見ること以上に感じることがありました。

「対照的」だと感じた

私が印象に残っていることは、以下のようなことです。

  • ・「A vida é um corpo do qual fazemos parte」の奥側で、先に作品の中に入っていた人たちが座って、作品と関係ない話、その場に関係ない話をしていて、くつろいでいるように思ったこと
  • ・自分も中に入った時、かたまりを吊り下げている暖色系の紐の膜で囲われた世界から、優しい雰囲気を感じたこと
  • ・奥側までの通路が不安定で歩くのに苦労し、作品から出た時に目眩のような、浮遊感を感じたこと(おそらく揺れた上を歩いたことによるもの?)

そして、全体を通して感じたことが、「対照的」ということでした。展示のタイトルに含まれている”Madness=狂気”と、作品全体から受ける”くつろげる空気”・”優しい雰囲気”が対照的であり、作品の中で座ってみた時の”安心感”と、作品の通路を歩いている時の”不安定感”や外に出たときに感じる”浮遊感”も対照的だと思いました。
さらに、会場全体を思い出すと、4点の作品が展示されているうち、

  • ・天井から吊り下げられているものと、上にのびているように見えるもの
  • ・ただ床に存在しているものと、壁にくっついているもの

があり、それぞれ「重力」と「無重力」という軸で対照的だと考えました。

ちなみに、展示資料には、エルネスト・ネトのインタビューがあり、その中に「僕が思うに、新具体主義を掲げた人たちは理想と現実のギャップに目を向けたのだ。」という言葉がありました。エルネスト・ネト自身もその新具体主義を継承しているアーティストなので、私が「対照的だ」と思っていた部分は、実は理想と現実のギャップの表現だったのかなと思いました。

心が動かされていくこと

今回、インスタレーションを見てレポートを書く際に、「どういう見方をすればいいのか」「何を考えればいいのか」と、分からないことに不安があったのですが、自分が素直に感じたことを深く掘り下げていくことで、「対照的だな」という気づきにたどり着くことができました。そして気づきを得た時のワクワクや人に伝えたくなるような気持ちが、楽しくなってきました。そうやって、見た人に何かしらの気づきを与えてくれて、心が動かされていくから、アートって面白いなと思いました。