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2012年10月号

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自由研究

みんなでつくる紅葉なう2012 いまの紅葉をみる。

今月のあれこれ

  • 今月のテーマは「ムダさ」

    こんにちは、ディレクターのやぎぬまです。
    2ちゃんねるよりも、Twitterよりも早く、オモシロ「ソーシャルサービス」を発表していたグループがいます。
    それが「宙プロ」。web1.0の時代に、webのおもしろさを私に教えてくれた「宙プロ」。
    そのメンバーのみなさんに逢いたくて、探しました!宙プロのことやサービスのことなど、たくさんご紹介いたします!

    アイコン画像

    担当:やぎぬま
    (ディレクター)

  • 「宙プロ」って?

    1998年、中止になっていた学祭の復活イベントを企画していたさまざまなサークルのメンバーから発足。イベント中止での残念飲み会で「たまたま同じ席に座った3人」がいろいろなイケてるwebサービスを腐した結果、ノリで結成される。コアメンバーは3人。のちに2人、さらにのちに1人が加わった。「ムダなもの」「おせっかいなもの」「かっこわるいもの」などをテーマにさまざまなサービスを生み出してきた、(元)学生クリエイター集団。

    宙プロのできるまで、詳しくはこちら

    宙プロ、メンバー写真

    ※左から、カオルンバさん、否さん、うちおさん(写真はイメージです)

    【メンバー紹介】
    ・うちおさん=プログラム担当。
    ・否さん=デザインとグラフィック担当
    カオルンバさん=企画とディレクター的役割。
    ・いとー先輩=サーバーや技術指導その他いろいろ。
    ・いまさむさん=HTML、CSSを担当。
    ・じゅんさん= 「宙2」の途中から参加。プログラム担当。

    宙プロ
  • 「ムダなものを作る」ということ。宙プロさんの作ったヘンテコサービス一挙紹介!

    空言(そらごと)

    空言(そらごと)の画像その1

    空の前景。下部がメニューです。

    空言(そらごと)の画像その2

    勝手にトリが突っ込んでくれるからひとりでもさびしくないよ!

    空言(そらごと)の画像その3

    星系。あなたの世界

    友達の概念がゆるめのSNS。コトバを打ちこむと、それが「星雲」になって自分の空に浮かび上がり、それをほかのみんなと共有できるサイトでした。盛り上がった星雲は、各ユーザーの空の上でも大きくなっていきます。一方で、気に入らなくなれば空から消すこともできました。ほかの友達とのつながりを、太陽系のような「星の位置」で表したり、友達でない人とも簡単に交流ができたり、ゆるいサイトでした。「-宙」に似たところでは、キャラクター「小鳥」が勝手に言葉を覚えて突っ込みを入れたり、ほかの人の書き込みの文字を勝手に変換しちゃう機能があったりしました。

    掲示板的コトバ宇宙「-宙」(ちゅう)

    掲示板的コトバ宇宙「-宙」(ちゅう)の画像その1

    宙2000年ごろトップページ。復活希望!!

    掲示板的コトバ宇宙「-宙」(ちゅう)その2

    宙のキャラクター「防人」
    (さきもり)

    レンタル掲示板サービス。掲示板を「星」と呼んで、書き込みが増えると機能が増えたり、星がにぎやかになったりします。書き込んだコメントを勝手に書き換えちゃう「方言」機能は、無駄なコミュニケーションを増やしました。キャラクター「防人」(さきもり)が住んでいて、防人に言葉を教えると、自分の星やほかの人の星で、勝手な突っ込みを入れてきます。

    妄想ドリンカーズ

    妄想ドリンカーズ

    今現存する唯一のサイト。「宙プロ」を体験できるのはここだけ!

    宙プロはこの当時、作業や打ち合わせで集まったあと、必ず、飲みに行ってくだらない妄想ばかり語っていたので、それを発表してみようという実験サイト。

    webサイトはこちら >>

    2.0 generator

    2.0 generator

    結果画面。ニフティもほら、このとおり!!

    当時わき起こっていた「ウェブ2.0」ブームに「なんだか置いていかれそう感」を募らせた宙プロメンバーが、いろんなかっこいい「2.0」が出てくる前に阻止すべく作製。しかし、ウェブ2.0的なウェブサービスのおかげで急速にアクセスが集まり驚きました。

    webサイトはこちら >>

    「宙2」(ちゅうつー)※未公開

    「宙2」(ちゅうつー)※未公開

    宙2-開発中の画面。超貴重!朝刊読みたい☆

    「-宙」を、より機能を満載にしたコミュニティサイト。掲示板というよりも、ブログに近い形に。「防人」は書き込みに応じて表情が変化し、プレゼントを防人にあげる機能ができるなど、さらに身近な存在に。本人に直接聞けないことを防人に「取材」させたり、毎朝友人の奇行を報じる「朝刊」メールが配達されるといった、謎な機能も。いろいろと、機能を盛り込みすぎて、どんどん頭でっかちになったため、公開に至らずお蔵入りに。

  • ~宙のあゆみ~(と世の中の動き)

  • 宙プロさんといっしょに考えてみよう☆

    宙プロさんと「2012年こんなサービスがあったらイヤだ!」というのを上野のルノアールで1時間ぐらい、考えてみました。

    ・リア充なう!
    「そもそもインターネットをやっている時点でなんか悲しい感じがする。本当のリア充はネットやらないんじゃない?」から発想。
    これを使えば、ひとり吉野屋もいつのまにか「彼とイタリアン」にねつ造!近所のホームセンターも表参道ヒルズでショッピングに早変わり!!

    ・全く正確に伝わらない伝言メッセンジャー
    このメッセンジャーに入力すると、伝えたい内容が何者かによって、微妙に変換されて「○○っていってたよ!」と元のメッセからどんどん曲げられて伝わるメッセンジャー

    ・テラいいね!
    どうでもいい内容のFBのコメントにやたら「いいね!」をつける機能30000いいね! とか勝手につけたい。

    ・「燃えったー」
    炎上ツイートを偽造してまとめたサービス。炎上させる人(bot)が、あることないこと腐して、一覧にします。

    ・「宙スピンオフ」
    Facebookや、Twitterで、とりあえず、だったり、義理でフォローしてしまった人たちと自分との心の距離を、宇宙の地図で表したい。(縁のない人はどんどん遠い惑星に…)

  • 【おまけ】アイデアの発想って?

    オモシロくしようと考えると、あまりオモシロくないことのほうが圧倒的なのですが、どうしたらアイデアが広がるのか、聞いてみました

    時代の徒花

    「宙プロとは?」の回答として、カオルンバさんが認めた書

    い:否さん う:うちおさん カ:カオルンバさん

    一同:「んー。」
    カ:「(アイデアを考えるというのは)そういうライフハック的な役に立つ情報というものとむしろ逆の発想だと思いますねー」
    う:「課題に対して、逆貼りする、とか。例えば、格好いいデザインだったら、格好悪くするにはどうしたらよいかを考えてみるとか」
    い:「できるか、できないかで考えないことですかね?」
    カ:「万人受けしようとしない、というのはあるかも。自分の周りの数人でもいいので、シャレが分かる人に面白がってもらえばいいのかも。」
    い:「とはいえ、我々の『時代の徒花』ですからね。あまり偉そうなことを言う資格は・・」
    う:「ないね」
    カ:「参考にならなくてすみません」

  • まとめ

    インターネットというのは「便利」「人の役に立つ」といった利便性や、「ライフハック術」として使われるものの印象が強いですが、利用価値としては
    もっと別のところにもあるのではないでしょうか?

    宙プロさんの考える「ムダ」「全く役に立たない」「おせっかい」といった観点は、無機質なものになりがちなインターネット上のコミュニケーションに人間味や、潤いをもたらす大事なことと思います。

    また、適当ではなくて「真剣にふざける」からこそ、多くのユーザーに受け入れられたのだとも思いました。
    付加価値創造という部分は、こういう考え方から、生まれてくるのだと思います。私も負けないように頑張ろう、と勇気付けられました。

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宙プロ、そして「-宙」ができるまで。

1998年の時はみんな大学生だったんですが、当時、大学の学園祭がなくなって、それを復活させるイベントをいろいろなサークルが集まって企画してました。ところが、それも中止になってしまって、その残念会があったんです。その時、たまたま同じテーブルに座っていたのが、この3人です。急にヒマになり、みんな気持ちに引っ込みつかなくなっていたんです。やる気だけはあったので、イベントができなくなった代わりに絶対なにか完成させよう、とお酒を飲みながら盛り上がりました。そこで、WEB上でやるんだったら制約もまったくないし、「たった3人だけでも何かできるんじゃないか?」と。

その翌週に早速、早稲田のマックに集合したのが、 「-宙」誕生のきっかけです。
当時「SFC」(慶応義塾大学の湘南藤沢キャンパス)が注目されてて、その「カッコイイ」みたいなイメージに対して、3人で勝手に嫉妬をしていました。また、世の中の「webって超クール!」というムードがなんか嫌で、逆にカッコ悪くしてやれ、とも思っていて。そんなこんなでマックで雑談しているうちに、なぜか既存のwebサービスの話になったんですね。その頃、利用者に島を配る掲示板サービスなどいろいろあったんですが、「そういう【リアルなもの】に置き換えるのって小さいね!」「夢がないね!」という話になりまして。元々うちおさんが、学内サークルの掲示板や人工無脳のプログラムを作っていたこともあって、「1000人分の人工無脳を作ったらいいじゃん」というアイデアを言いだしたのをきっかけに、 「どうせだったら一人にひとつ、どーんと宇宙を配って、そこに人工無脳が常駐しておせっかいなことをする」という具体的な仕様ができました。

そして、実際に「-宙」のサービスをリリースできたのが1999年の3月。卒業制作みたいな気持ちで作っていました。連日誰かの家に集まっては、朝までかかって作業していました。リリースしたときには、1000人使ってくれたらいいな、というイメージだったのですが、実際には、1カ月で1000人を超え、5月には5000人と増えていき、6月には毎日150万PVを打ち出す巨大コミュニティになりました。日に日に人数が増えていくのがとにかく楽しかったです。

当時を懐かしむ「宙プロ」のみなさん(画像はイメージです)